大学入学共通テストの初日が終わった。理科、数学、情報の試験が2日目にあるものの、河合塾の近藤治主席研究員は出題傾向について、「問題がかなり安定してきた印象」と語る。
「全体にバランス取れていた」
初日が終わった時点での分析なので、最終的に変わる部分があるかもしれませんが、全体に安定してきたという印象を抱いています。
大学入試センター試験から切り替わったあとの4回は、難易度が年によって大きく変わったり、科目によって得点調整が必要になったり、いろいろ揺れがありました。数学の問題文が長文で、数学的思考力と関係がなさそうな内容を受験生が延々と読まざるをえないケースもありました。
今年は、地歴公民が再編されたり、国語で大問が一つ増えたりといった新課程対応の大きな変更があったものの、各教科の問題自体は過去4回の作成方針を踏襲しながらバランスが取れたものとなっていると感じました。
たとえば、国語は「近代以降の文章」が大問3に入り、外来語を日本語に直すという内容が取りあげられました。グラフなどが示す内容を理解する力も必要ですが、以前に入試センターが示した「試作問題」より解きやすい問題だったと思います。
また、大問1、2は、グラフ…